RPA

RPAのためのノーコードツールとは?

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ノーコードツールとは?

ノーコードツールとは、プログラミングをすることなく、目的のアプリを作成することができるツールです。

ローコードツールというのもありますが、従来の全てをプログラミングしなければならないものと比較して、必要最小限のコードを書けば済むというものを指します。こちらは多少プログラミングのスキルが必要となります。

ノーコードツールの概要と使用背景

数年前からよく聞く、DX(デジタルトランスフォーメーション)と並んで出て来る言葉でRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)があります。

RPAという言葉にも幅がありますが、簡単に言えば、ほとんどがパソコン作業の自動化です。従来は目的とした動きを実現するために、プログラマーが専用プログラムを作成し、作業を自動化をしていましたが、ノーコードツールを使うことにより、プログラミングの知識がなくてもかなりの部分の作業を自動化することができるようになってきました。

プログラミングでは、使用する言語に合わせ、決められた命令を組み合わせて目的の作業を代替えしていきますが、そこにプログラマーの専門知識と経験が必要となります。(黒い画面に文字をたくさん打ちます。)

ノーコードツールは、それらの命令を見やすくブロック化し、そのブロックを組み合わせるようにしてアプリを作成していくことができるため、プログラミング(コードを書くこと)を必要とせずに、目的のアプリを作成し、各種作業を自動化することができるツールです。

しかし、ノーコードツールも万能ではないため、特殊な動作が必要な場合やより複雑な動作を必要とする場合には、プログラマーによる専用アプリの作成が必要となりますが、ノーコードツールとうまく組み合わせることにより、プログラミングを行う範囲を削減することができ、納期の短縮、コストダウンにつながります。

RPAの第一歩としては、日常的に繰り返し行っているちょっとした作業をノーコードツールでアプリ化できないか?を検討してみると良いと思います。

ノーコードツールでできること

  • ネットバンキングや証券会社の残高の集計作業を自動化する
  • OCRで読み込んだFAXやPDFの情報をエクセルに転記する
  • メールで受けた報告書を別のファイルに集計してメールで送信
  • 複数のWebページから価格情報を取得してエクセルに記録する

無料のノーコードツール

Microsoft 「Power Automate Desktop(PAD)」
Google 「Google Apps Script(GAS)」

安心感のある上記2社のノーコードツールが無料で提供されています。まずはこれらを使用してRPAに取り組み、部分的に自動化しつつ、社内の課題を整理することをおすすめします。

選択の目安としては、Outlookでメールやカレンダーを管理しエクセルを多用している場合はPAD、Gmailやスプレッドシート、Googleカレンダーなどをメインで使用している場合はGASといった考え方で良いかと思います。

どちらも双方のソフトやアプリにも対応しているので、それほど高度なことを行わなければ、PADを使ったらGoogleのサービスが使えない、といったことはありません。PADからGmailにもアクセスできますし、GASからエクセルファイルの操作も可能です。

ノーコードツールの注意点と例

ノーコード=プログラミングがわからなくてもOK、ではありますが、ある程度プログラミングのような考え方が必要となります。(文字列の定義、場所の指定、繰り返し処理、エラー処理)

比較的簡単な例では、

例:Webページからデータを取得してエクセルに記載する

  1. URLを指定してブラウザを開く
  2. エクセルファイルを開く
  3. Webページが表示されたら事前に指定した場所にある目的の文字列を取得
  4. エクセルの指定した箇所に上記で取得した文字列を入力
  5. エクセルを保存して閉じる
  6. ブラウザを閉じる

となりますが、例えば③の文字列が見つからなかった場合、途中でエラーが出てストップしてしまいます。

人の手で再起動しても良いのですが、③の前に文字列の要素があるかどうかの確認を入れます。要素の確認を行うことで、エラーを認識したり、必要に応じて処理を継続することができます。(長い時間がかかる処理などには必須です。)

簡単なエラー処理を入れた場合、6行が8行〜10行になります。(③と④を追加 メールを送信する場合には別にもう1〜2行追加)

  1. URLを指定してブラウザを開く
  2. エクセルファイルを開く
  3. 文字列がある場合は次の処理を行う
  4. 文字列が無い場合は別の処理を行う(スキップして終了する、メールで通知する等)
  5. Webページが表示されたら事前に指定した場所にある目的の文字列を取得
  6. エクセルの指定した箇所に上記で取得した文字列を入力
  7. エクセルを保存して閉じる
  8. ブラウザを閉じる

これに繰り返し処理を加えてみます。(⑤と⑧を追加)

  1. URLを指定してブラウザを開く
  2. エクセルファイルを開く
  3.  文字列がある場合は次の処理を行う
  4. 文字列が無い場合は別の処理を行う(スキップして終了する、メールで通知する等)
  5. 決められた回数の繰り返し処理を行う
  6. Webページが表示されたら事前に指定した場所にある目的の文字列を取得
  7. エクセルの指定した箇所に上記で取得した文字列を入力
  8. ⑤に戻って決められた回数になるまで次の文字列を取得する
  9. エクセルを保存して閉じる
  10. ブラウザを閉じる

これにまた繰り返し処理用のエラー処理を入れたりすると12行くらいになります。

このように最初は必要最小限の項目を用意して、部品を少しずつ追加し、安定性や利便性を高めていくと、ちょっとした作業の自動化を行うためでも最終的には20〜30行程度のブロックを組み合わせる必要があります。

ノーコードツールの種類によりますが、こういった作業フローを実行中にはそのPCで他の作業ができない場合があるので、数百以上の繰り返し処理などの実行には注意が必要です。